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今週の読書

「花神」上 司馬遼太郎を読みました。
1977年の大河ドラマ原作。主人公は大村益次郎。
大村益次郎(村田蔵六)は、高杉晋作から「火吹きダルマ」と形容された異相の持ち主。スター選手とはいえませんが、実は明治維新を完成させた天才軍師といっていいでしょう。しかしもし彼にこれほどの才能がなかったら、彼の人生はどこにでもあるような、平凡なものであったとも思えます。その地味な人生の中で、シーボルトの娘イネとの恋は一輪の花ともいうべき出来事でしょうか?岡山に住む僕にとっては興味のある話です。イネは、シーボルトの弟子であった石井宗謙から医術を学ぶため、長崎から岡山に来て天満屋のある下之町に住んでいたのです。昨年岡山城下町について原稿を書く仕事をしたことがあり、イネについても調べたことがあったのですが、まさか大村益次郎と恋の話があったとは知りませんでした。さて益次郎。岡山ゆかりの緒方洪庵の適塾で学んだことでも親近感がありますね。地道に努力し、ぶの厚い実力をつけた彼は最初長州ではなく、宇和島藩や幕府によって認められます。彼の才能に遅まきながら気付いた長州があわてて呼び戻すことになるのですが、彼がこの後発揮した軍事的才能を思えば、彼が帰藩したことはまさに歴史の岐路ともいうべき事件ですね。今後の活躍が楽しみです。

ダデモル小僧

花神〈上〉 (新潮文庫)



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by bonboncha_xuxu | 2009-08-11 08:29 | 日々のこと


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