愉楽の園

クロです。
相変わらず宮本輝の小説を読み続けています。

今回読んだ『愉楽の園』(1986-1988にかけて書かれた作品)は、
タイのバンコクを舞台にしたちょっとミステリ仕立ての恋愛小説でした。
作者の宮本輝も書いているように、
初期作品からちょっと円熟してくる時期でもあり、
作家として岐路に立つ時期でもあり、
登場人物の持つ魅力が存分に生かされていない不完全燃焼な作品でもあります。
初期の宮本さんならもっとさわやかにかけただろうし、
今の宮本さんならもっと魅力的に書けるだろうなと思います。
そういう意味で、まさに過渡期の作品。

アマゾンのレビューも賛否両論で、
いい!という人もいれば嫌だ!という人も。

私はもう少しミステリーっぽい作品でも楽しかったかなぁと思うのと、
主人公の恵子がただ美しいという外見以上の魅力が何にもないことがとても残念でなりませんでした。
(まぁ宮本輝にとったら美しいという以上の魅力なぞ要らんのかもなぁとも思います)
これは、美人への妬みでしょうか~(笑)

『海岸列車』といい、『愉楽の園』といい、
宮本輝の描く中身のない女にがっかりしてしつつも、
物語のおもしろさに引き込まれ、
ついついまた読んでしまいます。

私のおすすめは『流転の海』そして『青が散る』、
短編では『星々の悲しみ』『五千回の生死』です。

短編に秀作の多い作家さんだと思います。
って、そりゃ私の好みか(笑)

次は『優駿』を読もうかなぁ~。

クロ



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by bonboncha_xuxu | 2010-03-31 22:03 | Trackback | Comments(0)
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