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「香乱記」上、中、下巻

香乱記〈下巻〉香乱記〈下巻〉
宮城谷 昌光

毎日新聞社 2004-03
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宮城谷昌光著
を読みました。
物語はあの始皇帝の秦の末期、劉邦と項羽の覇権争い(いわゆる楚漢戦争)のころの話です。
秦が悪政のため滅んで、劉邦と項羽が覇権を争ったというのが、
教科書にのっている一般的な記述ですが、
実相は中国各地で群雄が並び立つ時代で、
どの群雄が次代を担っても不思議ではない状況でした。
やがて時代は劉邦と項羽の二大潮流へと収斂(しゅうれん)されていきますが、
別の人物に次の天下をとらせたかったと思える人も少なくないのです。

その筆頭とも言える人物が、
斉王の血胤(けついん)である田横という人物。
項羽さえ破った軍略、その行政能力、人物としての器量、
また為政者としては希有な清らかさなど、
どれをとっても、卓抜していたと著者は考えているようです。
日本では大きくとりあげられることはなかったと思いますが、
中国の後世のひとは、彼を敬慕し続けたのだそうです。

時代を別角度から見られるような秀作でした。

ダデモル小憎




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by bonboncha_xuxu | 2011-02-21 10:46 | 日々のこと


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