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沙丘の回廊

「沙丘の回廊」宮城谷昌光著をよみました。
時代は春秋時代。周という王権が、日本における天皇家の様に、実質的な統治を担わなくなった代わりに、藤原氏や武家の様に諸候の盟主として、覇権を握る勢力が現われます。
それがこの物語の主人公、士会がいる晋という国です。
晋は、周を頂点として小国に分裂していた当時の、超大国でした。

中国は春秋戦国時代に、国々が切磋琢磨することで、様々な分野で大発展を遂げます。
現在に至る基盤が出来上がったとさえいわれています。はるか紀元前に凄いことです。
この著作に描かれる士会にしても然り。
武術を心得、軍略に通じ、天を恐れ群臣や民の声を聞いて政治を行なっています。しかもそれは士会の個人技ではなく、既に体系化されたものを、士会もまた学んだ上でのことなのです。
日本がまだ草莽の頃、宗教、思想、学問、哲学、などの社会的インフラが整備されていたとは!
宮城谷さんが活写してくれることで、そのことがリアルに伝わってきます。
本当におもしろい。僕の宮城谷中毒はまだまだ続きそうです。
ダデモル小僧
by bonboncha_xuxu | 2011-04-30 14:24 | 日々のこと


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